SFTS ウイルスの増殖を抑制するアルテミシア アンヌア(クソニンジン)由来成分

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SFTS ウイルスの増殖を抑制するアルテミシア アンヌア(クソニンジン)由来成分

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2025/07/29 SFTS ウイルスの増殖を抑制するアルテミシア アンヌア(クソニンジン)由来成分

近年国内で急速に感染拡大しているSFTSウイルスが引き起こす重症熱性血小板減少症候群(Severe Fever with Thrombocytopenia Syndrome :SFTS)の話です。

 

論文『Severe fever with thrombocytopenia syndrome virus (SFTSV)-host interactome screen identifies viral nucleoprotein-associated host factors as potential antiviral targets』より

 

 

SFTSはマダニから感染する恐ろしい疾患で、致死率はヒトでは30%程度、猫では60%程度、犬では40%程度と言われています。

 

この疾患は2011(平成23)年に中国で確認され報告された新しい感染症であり、日本で初めて報告されたのは2013年1月のことです。

 

当初は西日本中心に発生が認められる疾患と思っていましたが、今や日本全国どこでも感染しうると考えておかなくてはならないほど拡大しています。

 

この疾患の治療方法は基本的に対症療法が行われますが、2024年6月に抗ウイルス薬(ファビピラビル)が承認されており、病状の進行が予期される場合には使用が検討されることになりますが、非常に高価な薬でありながら、効果はどうやら限定的です。

 

そんな状況下、アルテミシア アンヌア(クソニンジン)由来のアルテニモールがウイルス複製を阻害することと、用量依存性がないことが判明したと、論文発表がありました。

 

その論文中にはアルテミニン類がSFTS以外の各種ウイルスに効果を示すことも紹介されていますので、その部分を掲載しておきます。

 

論文より

 

アルテミシニンは、漢方薬のアルテミシア・アンヌアに由来する天然物で、入手可能な最も効果的な抗マラリア薬の1つです。

 

興味深いことに、アルテミシニンは、ヘルペスウイルス科(単純ヘルペスウイルス1および2、エプスタインバーウイルス、ヒトサイトメガロウイルス、ヒトヘルペスウイルス6)およびヘパドナビリ科(B型肝炎ウイルス)ファミリーのメンバーを含む、さまざまなDNAウイルスに対して抗ウイルス活性を示すことが判明しました。

 

私たちの知見は、アルテミシニン化合物の抗ウイルススペクトルをSFTSVに拡大し、他の関連RNAウイルスに対するこれらの薬物化合物の完全な抗ウイルススペクトルをさらに特徴付ける必要性を強調しています。

 

論文『Severe fever with thrombocytopenia syndrome virus (SFTSV)-host interactome screen identifies viral nucleoprotein-associated host factors as potential antiviral targets

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