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猫の口腔内に発生した扁平上皮がんの治療について
STAFF BLOG
2021/09/30
猫の口腔内に発生した扁平上皮がんの治療について
猫の口腔内扁平上皮がんの治療
先日、下顎にできた扁平上皮がんの手術を実施しおよそ1年経過した猫が、診察のため来院しました。
再発はなく、転移病変も確認されず非常に順調に経過しています。
そこで今回は猫の口腔内扁平上皮がんの治療について紹介致します。
意外に多い口腔内扁平上皮がん
猫の悪性腫瘍の約10%が口腔内腫瘍で、その60〜70%を扁平上皮がんが占めると言われています。
治療と予後
扁平上皮がんは、抗がん剤の効果は限定的、外科治療でも非常に広範囲にがんが浸潤しており完全切除の可能性が低い、放射線治療の効果も低い、とても厄介ながんです。
猫の口腔内に扁平上皮がんが出来てしまった場合、その猫の余命はいったいどれ位残されているのでしょうか。
2008年に日本小動物医療センターが発表した21頭のデータから、中央生存期間は78日ととても短い事が分かります。
また、緩和放射線治療を実施しても中央生存期間はほとんど変わらなかった事も発表されています。
このように診断後長く生存が望めない疾患の扁平上皮がんではありますが、当院の本院と日本小動物医療センターで実施した下顎全摘出4例では、術後11カ月から3年8カ月以上(14歳7カ月で手術実施、発表時18歳を超え生存中)であったことを発表しております。
その後も、当院と白石動物病院及び日本小動物医療センターで同様の手術を実施した結果、寿命を全う出来る例が増えております。
新しい治療法 電気化学療法
扁平上皮がんが下顎に出来た場合には、扁桃、内側咽頭後リンパ節、下顎リンパ節とともに下顎全摘出を実施する事で完全切除を望めますが、上顎に発生した場合完全切除は困難です。
外科手術、化学療法、放射線治療いずれも期待するような効果は望めません。
そんな中、電気化学療法という新たな治療法も開発されており、上顎の扁平上皮がんに対しても延命効果が期待されます。
電気化学療法については白石動物病院で紹介している電気化学療法、犬と猫の新しいがん治療法を参考にして下さい。
2012年に発表した
「猫の下顎部に発生した扁平上皮がんに対する下顎全切除手術とその予後」のスライドの一部を掲載してありますこちらも参考にして下さい。
電気化学療法に興味のある方はこちらをご覧下さい。
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