耳血腫はなるべく短期間で治したい!

中央動物病院

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耳血腫はなるべく短期間で治したい!

STAFF BLOG

2018/01/12 耳血腫はなるべく短期間で治したい!

耳血腫とは耳の外側(外から見える部分)がプックリと腫れてしまう病気です。もう少し詳しく説明すると耳の最も外側部分である耳介は表側の皮膚と内側の軟骨から構成されています。そしてその軟骨周囲には血管が多数存在するのですがその血管が何らかの外的刺激により破れてしまい血液が漏れだします。すると漏れ出た血液が耳介軟骨とその表面にある皮膚の間に貯留することになり耳が腫れてしまいます。この耳血腫は犬猫共にみられますが犬の方が発生頻度が高く、特に耳が垂れ下がってる犬種に多い傾向にあります。外耳炎などで耳に痒みが生じることで激しく掻いたり、気にして頭を激しく振ったりすることが発症のきっかけになることが多いです。

 

治療としてはまずはその腫れている耳介部に注射針を刺してから注射器で貯まった血液等の液体をできる限り抜きます。またしばらくすると液体が貯まってくるので極力あまり貯まらない内に再び針を刺して注射器で吸引します。これを繰り返し行います。また同時に外耳炎の治療も行い極力痒みを軽減させ頭を振らないようにします。うまくいくとこれで治ります。しかしなかなか治らない頑固な場合には局所麻酔下で生検トレパンなどで耳介部に小さな穴をあけ持続的に血液等の液体が貯まらずに排泄されるようにします。あるいは全身麻酔下で耳介に切開を行う手術をします。

 

なおこの耳血腫は治癒したとしても耳の形が多かれ少なかれ変形してしまいますが通常は早く治るほど個人的には変形の程度が少なくすむように感じます。そのためなるべく短期間で決着をつけるように心がけたいです。

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