犬・猫の新たな腎機能マーカーSDMAについて

中央動物病院

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犬・猫の新たな腎機能マーカーSDMAについて

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2017/11/09 犬・猫の新たな腎機能マーカーSDMAについて

新たな腎機能マーカーSDMA

今まで腎機能の状態を知るマーカーとして血液検査では主にBUNとクレアチニンが使われてきました。

特にクレアチニンは腎特異性が高い(腎臓以外の病気の影響が少ない)とされています。しかし問題点が2つほどありました。1つは腎機能が75%以上失われた段階、つまりかなり進行した段階でないと検出されないことです。

そしてもう1つは痩せていて筋肉量の少ない動物の場合には低めの値が出る、つまり甘く評価されてしまうということです。

このクレアチニンの欠点を補うべく新たに登場したのが腎機能マーカーSDMAです。

具体的に特徴を挙げると①腎特異性が高い(腎臓以外の影響を受けない)、②腎機能が40%失われた段階で異常として検出される(早い段階で腎機能の低下が検出できる)、③筋肉量の影響を受けない(痩せている動物でも問題ない)ということです。

なんだかいいことづくめですね。

それならば「このSDMAのみを腎機能の指標にしてもいいのでは?」と考えてしまうのですが検査会社としては現時点では複合的に判断しなさいとの事です。

疑問点も残るのですが診断の選択肢が1つ増えた事は良い事と思います。SDMAの動向を見守りながら診断に活用していきたいと思います。

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