アルテミシニンとその誘導体について

中央動物病院

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アルテミシニンとその誘導体について

STAFF BLOG

2023/10/26 アルテミシニンとその誘導体について

アルテミシニンとその誘導体には、アルテスネート、アルテメテル、ジヒドロアルテミシニンなどさまざまな物質が存在します。

 

これらの多くは、人では副作用がほとんどなかったり非常に軽微ですみますが、種類によっては犬や猫では重い副作用が起こることがわかっています。

当院では現在薬品であるアルテスネートを使っての治療を主体としております。

 

アルテミシニン(犬猫では吸収困難で効果不確実)

 

アルテミシニンは水溶性でもなく脂溶性でもない物質で、人だけではなく犬猫においても副作用はほとんどないとされており、推奨給与量であれば安心して使用できます。

ただ、副作用がほとんどない理由の一つとして犬猫では吸収性が悪く、従ってアルテミシニンは効果も不確実であるとされています。

 

アルテスネート(犬猫で応用可能な薬剤)

 

アルテスネートは水溶性の性質を持つ製剤です。

人では副作用の心配をする必要がほとんどありません。

ところが犬や猫の場合、貧血や消化器症状などの軽微な副作用が起こることが報告されています。

副作用が発生した場合一時休薬を行えばすぐに回復し、その後の投与量を変更するなどの工夫をすれば問題ありません。

 

アルテメテル(犬猫に毒性示す)

 

アルテメテルは脂溶性の性質を持っています。

これも人では副作用を起こすことはあまりないようですが、犬猫はそうはいかないようです。

各種の論文で副作用として犬で重篤な神経毒性、心毒性が報告されており、猫ではさらに起こりやすい事が予想されるため、犬猫には使用しない方が無難です。

 

 

 

 

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