猫の口内炎

中央動物病院

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猫の口内炎

STAFF BLOG

2017/12/26 猫の口内炎

猫に比較的よくみられて完治が困難で厄介な病気の1つです。猫の口内炎はいろいろ分類されていて、また呼び方もいろいろありますが結局のところ問題になるのは難治性という点に尽きるのでここではザックリと難治性口内炎とさせてもらいます。

 

通常はまず一般的な内科治療を施します。それに加えて必要であれば口腔内の清掃を十分に行うためにスケーリングや明らかに問題となっている歯の抜歯を行います。ここまでを行なっても改善の傾向が認められずまた悪化するようであれば臨床的には難治性口内炎と判断していいと思われます(診断的治療)。

 

ここからが我々獣医師も悩むところであります。今現在、この難治性口内炎はウイルスが関与しているとか自己免疫が関与しているとかそれらの複合であるなどの説がありますが真の発症メカニズムはまだ解明されていません。

 

絶対的ではありませんが外科的に全臼歯抜歯あるいは全抜歯を行うことで治癒したり症状の改善がみられるケースも多々ありますが一部では全く改善が認められないケースもあります。またその他にレーザー照射を行なったり、ビタミン剤の大量投与や免疫力増強作用のあるサプリの服用する治療法もありますが決定的ではありません。またステロイド剤や免疫抑制剤の投与で治癒はしませんが症状はやわらぐケースは比較的多くみられます。

 

またこの病気では猫に食べる意欲があっても痛くて食べれないというジレンマがあるため体力を落とさせないためにも栄養支持療法も必要となってきます。場合によっては鼻カテーテルなどを使用した栄養補給も必要となります。

 

現状では完治でなく付き合っていくことになるケースが多いです。早く原因が解明され決定的治療法が確立される事が望まれます。

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