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アルテミシア アンヌア(クソニンジン)に含まれるカスチシンはがんや腫瘍に効果を示し犬猫への効果にも一役買っている
カスチシン
アルテミシア アンヌア(クソニンジン)にはさまざまな成分が含まれていて、その中の複数の成分ががんや腫瘍細胞を破壊してくれることが知られております。
その中の代表成分としてアルテミシニンがよく知られているのですが、さらにフラボノイドの一種カスチシンも重要な位置を示します。
カスチシンもアルテミシニンと同様にアルテミシア アンヌア(クソニンジン)の株による含有量の違いが相当にあり、非常に少ない株から非常に多い株までさまざまです。
カスチシンの研究もアルテミシニンと同様にかなりなされていて、論文も多数発表されています。
犬や猫のがんや腫瘍の治療に、アルテミシア アンヌア(クソニンジン)がアルテスネートなどより良い効果が得られているのは、これらのプラスアルファの成分が複数含有されているからだと考えられています。
今回は数ある論文の中から3つを紹介いたします。
誤訳はご容赦ください。
カスチシンはDNMT1とmiR-148a-3pの間の相反する負の調節を破壊することにより肝細胞癌細胞の幹細胞性を阻害する
カスチシン(CAS)はFructus viticis由来のポリメチルフラボノイドであり、抗癌を含む複数の薬理活性を有する。
しかしながらCASの基礎となる分子機構が、肝細胞癌(HCC)細胞における幹細胞の特性を抑制するかどうかは、DNAメチルトランスフェラーゼ1(DNMT1)とmiR-148a-3pの間の逆の負の調節における介入がまだ報告されていない。
本研究において、HCC細胞の幹細胞特性に及ぼすCASの影響とその機構を研究した。
結果は、CASがCCK-8分析によって測定されたように、HCC細胞の生存率を選択的に減少させたが、L02細胞では減少させなかったことを示した。
重要なことに、CASのサブ細胞毒性濃度は幹細胞における幹細胞の幹細胞特性を阻害することができた(CD44,EpCAM,Bmi1,Nanog,Oct4)、球体形成アッセイ、RT-qPCR,およびウエスタンブロット法。
加えてCASはDNMT1活性と発現を抑制し、miR-148a-3pを増加させた。
幹細胞特性に及ぼすCASの影響は、安定したDNMT1過剰発現により消失した。
MiR-148a-3p過剰発現は、幹細胞特性に関するCASの減少を強化した。
DNMT1過剰発現は、メチル化特異的PCR(MSP)により検出されたmiR-148a-3pプロモーター過剰メチル化を促進し、その発現を抑制した。
逆に、miR-148a-3pは、ルシフェラーゼアッセイにより測定されたように、DNMT1 mRNAの3′-UTRへの特異的部位結合によりDNMT1発現を抑制した。
さらに、CASとagomir-148a-3pの組合せは、in vivoでヌードマウス異種移植実験におけるどちらの分子の単独活性と比較して腫瘍抑制に対して強い効果を有した。
結果は、CASがDNMT1とmiR-148a-3pの間の逆の負の調節の中断によって、HCC細胞における幹細胞特性を阻害することができることを示唆した。
CasticinはNF-κBおよびマトリックスメタロプロテアーゼ-2と-1のダウンレギュレーションを通してA375.S2ヒトメラノーマ細胞の移動/浸潤を阻害する
抄録/ポイント
カスチシンは、Fructus Viticis(マンケイシ)の主要成分の1つであり抗炎症剤として広く使用されている。
カスチシンがメラノーマ細胞の移動と浸潤に影響を及ぼすメカニズムについては分かっていない。
本研究で著者らはカスチシンのA375.S2メラノーマ細胞に対する抗転移作用について、非致死濃度を用いて調べた。
第1に著者らは接着試験を用いてカスチシン処理後のA375.S2細胞の接着能について調べた。
次に著者らはカスチシン処理後の細胞移動能力について創傷治癒アッセイを用いて調べ、A375.S2細胞の移動をカスチシンが阻止できることを証明し、ウェル通過移動アッセイの結果を再確認した。
マトリックスメタロプロテアーゼ-2および-9(MMP-2および-9)の活性に対する抑制効果についてゼラチンザイモグラフィを用いて調べた。
更にウェスタンブロッティングを用いてA375.S2細胞内の蛋白質レベルの変化を調べた。
著者らはp-EGFR;Ras,およびp-ERK1/2がカスチシンにより低下することを見出した。
これはカスチシンがp-EGFR/Ras/p-ERK経路を介してA375.S2細胞の転移および浸潤能をダウンレギュレーションすることを示している。
核蛋白質のうちNF-κB p65とp-ERKレベルもカスチシン処理によって低下した。
NF-κB p65蛋白質レベルは免疫蛍光染色を用いても調べたが、やはり低下していた。
著者らの発見はカスチシンがA375.S2細胞の浸潤性を下げることで抗転移能を獲得していることを示唆している。
著者らは更にカスチシンがA375.S2細胞の増殖と細胞接着能も抑制するが、細胞死には影響しないこともサイトメトリーおよびコラーゲン接着アッセイを用いて調べ見出している。
こうした観察よりカスチシンは将来ヒトメラノーマ細胞の移動と浸潤の阻害剤として使用される可能性がある。
肝細胞癌細胞における細胞死受容体5の発現増加を含むカスチシン誘導アポトーシス
【目的】
原発性肝細胞癌(HCC)細胞と分子機構におけるカスチシンのアポトーシス活性の研究
【方法】
PLC/PRF/5とHep2を細胞試験管内で培養し、細胞増殖におけるカスチシンの抑制効果を3-4,5-ジメチルチアゾール-2-イル-2,5ジフェニルテトラゾリウムブロミド(MTT)検査によって検出した。
プロピジウムヨージド染色(PI)およびDNA寒天ゲル電気泳動の後に,細胞アポトーシス酵素結合イムノソルベント検定法(ELISA)検出キット、フローサイトメトリー(FCM)を利用してアポトーシス細胞死を研究した。
ELISAを利用してカスパーゼ活性を測定した。
活性酸素(ROS)の発生は、dichlorodihydrofluoresceinジアセタート(DCFH-DA)の精密標識の後にフローサイトメトリーにより評価した。
細胞内グルタチオン(GSH)濃度を、グルタチオン検査KITを利用して、測定した。
デスレセプター(DR)4とDR5蛋白質の発現を、ウェスタンブロット法とフローサイトメトリーによって分析した。
【結果】
カスチシンは用量依存的にヒトのHCC,PLC/PRF/5,Hep G2細胞の成長を著しく阻害した。(P<0.05)
カスチシンはHCC細胞におけるサブG1期母集団の割合を濃度依存的に増加させた。
PLC/PRF/5細胞へのカスチシンの有効性は、24時間、10μmol/Lでは、105-flurouracil(26.8%±4.8%vs17.4%±5.1%)よりも高かった。
カスチシンは、温度依存的にヒストン/DNA分解のレベル、カスパーゼ-3,-8,-9の活性レベルを増加させた。
30μmol/Lのカスチシンで24時間の治療後にDNAラダーが形成された。
カスチシンはGSH濃度を低減させたが(P<0.05),PLC/PRF/5における細胞内のROSの濃度とHepG2細胞に影響を及ぼさなかった。
チオール酸化防止剤、アセチルシステイン(NAC)、およびGSHはGSH濃度と弱毒化なカスチシン誘発アポトーシスを復元した。
対照的に,「非-チオール」酸化防止剤ブチル化ヒドロキシアニソールとマンニトールについては成功しなかった。
24時間カスチシンで治療された
25/07/07
25/07/01
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カスチシン
アルテミシア アンヌア(クソニンジン)にはさまざまな成分が含まれていて、その中の複数の成分ががんや腫瘍細胞を破壊してくれることが知られております。
その中の代表成分としてアルテミシニンがよく知られているのですが、さらにフラボノイドの一種カスチシンも重要な位置を示します。
カスチシンもアルテミシニンと同様にアルテミシア アンヌア(クソニンジン)の株による含有量の違いが相当にあり、非常に少ない株から非常に多い株までさまざまです。
カスチシンの研究もアルテミシニンと同様にかなりなされていて、論文も多数発表されています。
犬や猫のがんや腫瘍の治療に、アルテミシア アンヌア(クソニンジン)がアルテスネートなどより良い効果が得られているのは、これらのプラスアルファの成分が複数含有されているからだと考えられています。
今回は数ある論文の中から3つを紹介いたします。
誤訳はご容赦ください。
カスチシンはDNMT1とmiR-148a-3pの間の相反する負の調節を破壊することにより肝細胞癌細胞の幹細胞性を阻害する
カスチシン(CAS)はFructus viticis由来のポリメチルフラボノイドであり、抗癌を含む複数の薬理活性を有する。
しかしながらCASの基礎となる分子機構が、肝細胞癌(HCC)細胞における幹細胞の特性を抑制するかどうかは、DNAメチルトランスフェラーゼ1(DNMT1)とmiR-148a-3pの間の逆の負の調節における介入がまだ報告されていない。
本研究において、HCC細胞の幹細胞特性に及ぼすCASの影響とその機構を研究した。
結果は、CASがCCK-8分析によって測定されたように、HCC細胞の生存率を選択的に減少させたが、L02細胞では減少させなかったことを示した。
重要なことに、CASのサブ細胞毒性濃度は幹細胞における幹細胞の幹細胞特性を阻害することができた(CD44,EpCAM,Bmi1,Nanog,Oct4)、球体形成アッセイ、RT-qPCR,およびウエスタンブロット法。
加えてCASはDNMT1活性と発現を抑制し、miR-148a-3pを増加させた。
幹細胞特性に及ぼすCASの影響は、安定したDNMT1過剰発現により消失した。
MiR-148a-3p過剰発現は、幹細胞特性に関するCASの減少を強化した。
DNMT1過剰発現は、メチル化特異的PCR(MSP)により検出されたmiR-148a-3pプロモーター過剰メチル化を促進し、その発現を抑制した。
逆に、miR-148a-3pは、ルシフェラーゼアッセイにより測定されたように、DNMT1 mRNAの3′-UTRへの特異的部位結合によりDNMT1発現を抑制した。
さらに、CASとagomir-148a-3pの組合せは、in vivoでヌードマウス異種移植実験におけるどちらの分子の単独活性と比較して腫瘍抑制に対して強い効果を有した。
結果は、CASがDNMT1とmiR-148a-3pの間の逆の負の調節の中断によって、HCC細胞における幹細胞特性を阻害することができることを示唆した。
CasticinはNF-κBおよびマトリックスメタロプロテアーゼ-2と-1のダウンレギュレーションを通してA375.S2ヒトメラノーマ細胞の移動/浸潤を阻害する
抄録/ポイント
カスチシンは、Fructus Viticis(マンケイシ)の主要成分の1つであり抗炎症剤として広く使用されている。
カスチシンがメラノーマ細胞の移動と浸潤に影響を及ぼすメカニズムについては分かっていない。
本研究で著者らはカスチシンのA375.S2メラノーマ細胞に対する抗転移作用について、非致死濃度を用いて調べた。
第1に著者らは接着試験を用いてカスチシン処理後のA375.S2細胞の接着能について調べた。
次に著者らはカスチシン処理後の細胞移動能力について創傷治癒アッセイを用いて調べ、A375.S2細胞の移動をカスチシンが阻止できることを証明し、ウェル通過移動アッセイの結果を再確認した。
マトリックスメタロプロテアーゼ-2および-9(MMP-2および-9)の活性に対する抑制効果についてゼラチンザイモグラフィを用いて調べた。
更にウェスタンブロッティングを用いてA375.S2細胞内の蛋白質レベルの変化を調べた。
著者らはp-EGFR;Ras,およびp-ERK1/2がカスチシンにより低下することを見出した。
これはカスチシンがp-EGFR/Ras/p-ERK経路を介してA375.S2細胞の転移および浸潤能をダウンレギュレーションすることを示している。
核蛋白質のうちNF-κB p65とp-ERKレベルもカスチシン処理によって低下した。
NF-κB p65蛋白質レベルは免疫蛍光染色を用いても調べたが、やはり低下していた。
著者らの発見はカスチシンがA375.S2細胞の浸潤性を下げることで抗転移能を獲得していることを示唆している。
著者らは更にカスチシンがA375.S2細胞の増殖と細胞接着能も抑制するが、細胞死には影響しないこともサイトメトリーおよびコラーゲン接着アッセイを用いて調べ見出している。
こうした観察よりカスチシンは将来ヒトメラノーマ細胞の移動と浸潤の阻害剤として使用される可能性がある。
肝細胞癌細胞における細胞死受容体5の発現増加を含むカスチシン誘導アポトーシス
抄録/ポイント
【目的】
原発性肝細胞癌(HCC)細胞と分子機構におけるカスチシンのアポトーシス活性の研究
【方法】
PLC/PRF/5とHep2を細胞試験管内で培養し、細胞増殖におけるカスチシンの抑制効果を3-4,5-ジメチルチアゾール-2-イル-2,5ジフェニルテトラゾリウムブロミド(MTT)検査によって検出した。
プロピジウムヨージド染色(PI)およびDNA寒天ゲル電気泳動の後に,細胞アポトーシス酵素結合イムノソルベント検定法(ELISA)検出キット、フローサイトメトリー(FCM)を利用してアポトーシス細胞死を研究した。
ELISAを利用してカスパーゼ活性を測定した。
活性酸素(ROS)の発生は、dichlorodihydrofluoresceinジアセタート(DCFH-DA)の精密標識の後にフローサイトメトリーにより評価した。
細胞内グルタチオン(GSH)濃度を、グルタチオン検査KITを利用して、測定した。
デスレセプター(DR)4とDR5蛋白質の発現を、ウェスタンブロット法とフローサイトメトリーによって分析した。
【結果】
カスチシンは用量依存的にヒトのHCC,PLC/PRF/5,Hep G2細胞の成長を著しく阻害した。(P<0.05)
カスチシンはHCC細胞におけるサブG1期母集団の割合を濃度依存的に増加させた。
PLC/PRF/5細胞へのカスチシンの有効性は、24時間、10μmol/Lでは、105-flurouracil(26.8%±4.8%vs17.4%±5.1%)よりも高かった。
カスチシンは、温度依存的にヒストン/DNA分解のレベル、カスパーゼ-3,-8,-9の活性レベルを増加させた。
30μmol/Lのカスチシンで24時間の治療後にDNAラダーが形成された。
カスチシンはGSH濃度を低減させたが(P<0.05),PLC/PRF/5における細胞内のROSの濃度とHepG2細胞に影響を及ぼさなかった。
チオール酸化防止剤、アセチルシステイン(NAC)、およびGSHはGSH濃度と弱毒化なカスチシン誘発アポトーシスを復元した。
対照的に,「非-チオール」酸化防止剤ブチル化ヒドロキシアニソールとマンニトールについては成功しなかった。
24時間カスチシンで治療された