断脚手術について

中央動物病院

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断脚手術について

STAFF BLOG

2018/11/14 断脚手術について

最近1カ月で5件の断脚手術を実施しましたので、今回は断脚手術について紹介を致します。
過去にも日本小動物医療センターでは時折1日に2頭の断脚手術を実施することがありましたが、先月中旬にも1日で2頭の断脚手術を実施しました。
またその後、当院で1例、センターで2例と断脚手術が続きました。

 

断脚手術は、今現在痛みなどで苦しんでいる犬や猫が、断脚手術以外ではその苦しみを取り除いてあげられないといった場合に実施します。
また悪性腫瘍を患う犬や猫が、断脚する事によって完全切除の可能性がある場合にも実施します。
センターで実施した4例の断脚手術は、全てが前肢もしくは後肢に発生した骨肉腫や、断脚をしなければ完全切除を望むことが出来ない肥満細胞腫など、悪性腫瘍の完全切除を実施する目的の手術でした。

 

 

今回の当院の例は、悪性腫瘍を取り除くための手術ではなく、前肢が機能を果たすことができていないばかりか頑固な排膿が続いており、飼育者と本猫の生活の質を著しく悪くしていたために手術を実施したという例です。

過去に外傷を受けた際の複雑骨折が、上腕と前腕の骨が一体となり関節は曲がらず、異常な向きで治癒したために前肢が正しく着地できません。

さらにどこにあるかわからない感染巣が瘻管を形成し、膿汁が常に流れ出ているという状態でした。
何軒かの動物病院において何度も何度も洗浄縫合や手術による感染巣の探索および切除が試みられたものの、その後も改善がなく当院を受診されました。
当院でも感受性試験を実施し、適切な抗生物質の投与を行いましたが治癒に至らず、これまでの経過と、仮に排膿が治まっても手の甲側を着地しほとんど負重出来ない状況を考慮し、飼育者と話し合いの結果断脚手術を実施することとなりました。

 

断脚手術は、その必要がある事を理解できてもなお実施に踏み切る決断がなかなか出来ないものです。
ですから必要に迫られている状況に置かれている方はしっかりと納得が出来るまで獣医師と話し合って下さい。
必要があれば当院にも気軽にご相談下さい。

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